STORY
ベトナム・ハノイを舞台に人間狩りにいそしむ医者とその生き残りたちが、互いに喰い合う。
ベトナム·ハノイを舞台に救急車で人間狩りにいそしむ医師、人肉中毒のその息子、医師の犠牲になった売春婦の娘らが狂気と復讐の連鎖に陥っていく様を、容赦ないゴア描写と共に描いた衝撃のカニバルリベンジ·ホラー。
監督を務めたのは、本作が⻑編監督デビューとなるベトナム出身のレ·ビン·ザン。
そもそもは、映画学校の卒業制作として企画されていたが、脚本を読んだ大学側が「あまりに残虐すぎる」という理由で却下、ザン監督は退学の憂き目にあったという”いわくつき”の作品。
その後、名匠トラン·アン·ユンの後押しにより完成し、ニューヨークアジアン映画祭で最優秀賞を受賞したほか、ロッテルダム国際映画祭などの映画祭で上映され、血肉と腐臭にまみれた徹底したゴア描写と、狂気に満ちた世界観、そして緻密かつ挑戦的な構成で観客のド肝を抜いてきた。
なお、ベトナム国内では現在に至るまで劇場公開されていない…。
ベトナム・ハノイを舞台に人間狩りにいそしむ医者とその生き残りたちが、互いに喰い合う。
1990年ベトナム、ニャチャン生まれ。
ホーチミン市映画演劇大学で『Kfc』の脚本が審査委員会から暴力的すぎると卒業が許可されず中退。2013年「オータム・ミーティング」で入賞4本の中に選ばれ、『Kfc』長編映画化がスタート。
完成後ロッテルダム国際映画祭他多くの映画祭に選出され、ニューヨーク・アジアン映画祭では、もっとも期待される監督賞を受賞。また東京タレントキャンパス2016にも参加し特別賞を受賞。
ベトナム政府に属さない初の独立系映画学校であるトリガー・フィルム・アカデミーを創設し、若手映画制作者を育成にも力を注ぐ。
最新作『Rock-a- bye baby』は第27回プチョン国際映画祭で上映された。
都道府県 | 劇場名 | 電話番号 | 公開日 | 備考 |
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神奈川県 | 横浜シネマ・ジャック&ベティ | 045-243-9800 | 近日公開 | |
栃木県 | 宇都宮ヒカリ座 | 028-633-4445 | 10/4〜 | |
愛知県 | シネマスコーレ | 052-452-6036 | 9/28〜 | |
広島県 | サロンシネマ | 082-962-7772 | 11/11(月)・13(水) | |
沖縄県 | 桜坂劇場 | 098-860-9555 | 10/26〜 | |
東京都 | シアター・イメージフォーラム | 03-5766-0114 | 上映終了 | |
東京都 | K’s cinema | 03-3352-2471 | 上映終了 | |
東京都 | Morc阿佐ヶ谷 | 03-5327-3725 | 上映終了 | |
神奈川県 | あつぎのえいがかんkiki | 046-240-0600 | 上映終了 | |
新潟県 | 高田世界館 | 025-520-7626 | 上映終了 | ホラー秘宝まつり 2024・世界先行オールナイトイベント内にて上映 |
石川県 | シネモンド | 076-220-5007 | 上映終了 | |
長野県 | 千石劇場 | 026-226-7665 | 上映終了 | |
大分県 | 別府ブルーバード劇場 | 0977-21-1192 | 上映終了 | |
大阪府 | テアトル梅田 | 06-6440-5930 | 上映終了 | |
京都府 | アップリンク京都 | 075-600-7890 | 上映終了 | |
兵庫県 | Cinema KOBE | 078- 531-6607 | 上映終了 | |
宮城県 | フォーラム仙台 | 022-728-7866 | 上映終了 | |
北海道 | サツゲキ | 011-221-3802 | 上映終了 |
COMMENTS
殺人! 食人! 狂人!
あらゆるタブーを犯して疾走する超危険作がベトナムからやってきた!
誰もが知るあのファストフード店を取り巻いて、鬼畜たちが大暴れ! 時系列をシャッフルしながら繰り出される過激な映像の数々は、とにかく悲惨、なんとも陰惨。しかしなぜだろう、血とショックの隙間から漏れ出る何かに不思議と胸を打たれるのは……。かくも異常な映画体験を観るものに与える、新たなアジアン・エクストリーム・ムービーの誕生を、その目にしかと焼き付けよ! 今日、『Kfc』にしない?
復讐、拷問、死姦、食人…その根底にあるのは血生臭い愛。
残酷描写、食人描写の至るところにアイディアや工夫が散りばめられ、監督の「必ずこれを撮る」という決意を感じる。
でも絶対「毛」は食べる前に取った方が良い!!
地味なPOV風なベトナム食人ホラー
だが見終わった後に逆にジワジワとくる。
これはマジで斬新!!
じっとりとしたベトナムの湿度が死臭を香り立たせる、
眩暈がするほど悲哀たっぷりの群像劇。
下卑たゴアを期待しただけのはずが、
こんなにやるせない気持ちにさせられるなんて。
生々しい咀嚼音、口からはみ出る毛、肉厚の“タン”。
エグい残虐描写も、本作に於いては舞台装置にしか過ぎない。
デオダート、レンツィ、ダマト、マルゲリーティ……
偉大なる食人巨匠たちの系譜にレ・ビン・ザン監督は
確実に名を連ねることになるだろう。
狂気を醸成するための怜悧なロジック。
目に染みるほどの腐臭から立ち昇るロマンティシズムの芳香。
それを嗅ぎ分ける嗅覚を持つ者だけが、
この映画の真の姿を知ることが出来る。
残酷!グロい!悪趣味!
なのにアート映画のような詩情がある。
そして巧妙に構築された群像劇と深い悲しみを
帯びた復讐劇にいつの間にか引き込まれている。
まるで2種類のコーラを混ぜて飲んだような奇妙で複雑な後味が残る映画。
残酷、といえばそうなのだが、
なんだか8、90年代の日本のインディペンデント映画の中にあった
「やったれ」感に似た匂いがそこかしこにただよっていて、、
日本に比べずいぶん元気だなベトナム、と。
冒頭から、何度か鑑賞中断を検討するほど振り切った表現でした
光がぬるっと人物を照らして、アンダーグラウンドな世界を直覗きしている気分になります。
直接的な描写だけではなく、そういった気味の悪い要素が基盤にたっぷりあることで、
恐ろしさに幅広い濃淡がついている気がします。
そしてカニバリズムにおける食の調達があまりに淡々と見えて妙に背筋が凍ります。
非道徳的、非現実的なことが当たり前のように(かつ突発的に)盛り込まれているのに、
人物のなんてことのないような所作をじっと映す、
というこの”違和感”が、ひとつの作用点であり見どころだと感じました。
なになになにーこれー!!ベトナムから凄い映画が来ちゃったよ!
俺、観ちゃったよ!残酷さの想像超えちゃったよ!
このとんでもない映画に「愛」があるんだよ。「愛」ゆえの行動だったんだよ。
しかし、恐すぎてもう二度と観れないかもしれない。
映画館の大スクリーンで観れる気がしないよ。それほどの衝撃作!
ああ、腹減った。「Kfc」を食べよう。
アメリカナイズされたベトナムの国民食を使用した痛烈な風刺。
肥満の少年は、鶏の足の代わりに人間の手をむしゃむしゃと貪るのだ。
「kfc」は、
退廃的な浪費生活に対する汚く、容赦のないカウンターだ。
明らかに、この映画はスプラッターのファンのみを対象としているが、
本作がレ・ビン・ザンのデビュー作であることを考えると、
「Kfc」はこの手のジャンルの印象的なエントリーとなった。